◯低価格で、高い栄養価があるバナナは、日常的に食べたいフルーツの一つですね。
またアスリートにとっても、エネルギー源である糖質を多く含むだけでなく、身体づくりに必要なたんぱく質、疲労回復に関わるビタミン、ミネラル、抗酸化成分が含まれているため、競技中の補食としても注目されているフルーツでもあります。
そんないつも常備しておきたいバナナですが、気がつくと皮が黒ずんで、中身も傷んでしまったという悲しい経験をした方も多いのではないでしょうか?
しかし、熟れ過ぎる前に冷凍保存しておけば、長持ちさせることが可能です。
また、ありがたいことに、冷凍することによって、バナナに含まれる栄養価が高くなるというのですから、一石二鳥ですね。
◯バナナに含まれるポリフェノールは、冷凍すると成分が増えると言われています。
ポリフェノールは、強い抗酸化作用のある成分で、生活習慣病の予防や老化を防いだりなど、体に嬉しい効果をもたらしてくれます。
また、バナナのポリフェノールは熟すほど多くなるので、ポリフェノールをより多く摂取したい場合は、ある程度バナナの皮にシュガースポット(黒い斑点)が出てくるくらいまで追熟させてから、冷凍するといいでしょう。
☆バナナの冷凍方法は、とても簡単。
・剥いたバナナをラップに巻いて、掌(てのひら)でちょっと押しつぶして、冷凍庫へポン!っでOKなんです。
※皮ごと冷凍すると食べる時に剥くのが大変かもなので、避けた方が良いでしょう。
掌で押しつぶすことで、容積を減らせて冷凍庫の場所を取らずに保存できます。
・また丸ごと冷凍すると、アイスキャンディのように食べるととても美味。
暑い夏のおやつに重宝します。
・スライスして冷凍しても、ヨーグルトに入れたり、ミキサーにかけてスムージーにしたりとレシピもいろいろ楽しめます。
どのように食べるかによって、選べるのも楽しいですね。
◯そんなバナナですが、洗う必要はあるのでしょうか?
バナナは、収穫後に害虫予防や殺菌目的で農薬を使うそうです。
しかし、日本国内ではバナナの厳しい残留農薬基準があり、それらをクリアしなければ店頭に並べることはできません。
そのまますぐ食べる時には、特に洗うことはしない方も多くいらっしゃるのでないでしょうか?
しかし、保存する場合は、皮に付いた汚れなどをしっかり落とした方が良さそうです。
1.バナナを一本づつ流水で洗います。
※特に果柄は、汚れが残りやすいので、切り捨てましょう。
2.布巾やキッチンペーパーで、しっかり水気を拭き取ります。
水気が残っていると、腐敗しやすいので注意が必要です。
◯バナナは、抗酸化作用に優れているポリフェノールを多く含む以外にも、栄養素をたくさん含んでいます。
①カリウム
<効果>・高血圧やむくみの予防
・筋肉の収縮を正常にする
カリウムはナトリウムの排出を促してくれるミネラルなので、高血圧の予防に役立ってくれます。
②ビタミンB6
<効果>・タンパク質をエネルギーに変える
・皮膚や粘膜の健康を保つ
・女性の月経前症候群の症状の緩和
ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わっているビタミンです。
タンパク質を多く摂取する場合は、ビタミンB6もそれだけたくさん必要になります。
③マグネシウム
<効果>・丈夫な骨や歯を形成する
・精神を安定させる
・神経の興奮を抑制する
骨をつくっている成分といえばカルシウムが有名ですが、マグネシウムも骨の形成に必要な成分です。
不足することで骨粗しょう症になる可能性が高くなるので、丈夫な骨をつくるにはカルシウムだけでなく、マグネシウムも摂るようにしましょう。
④不溶性食物繊維
<効果>・便秘の予防や改善
食物繊維には種類がありますが、とくにバナナには不溶性食物繊維が豊富です。
便のかさを増やしてやわらかくしてくれるので、お通じの悩みがある方には積極的に摂ってほしい成分です。
多くの栄養を含むバナナを上手に保存して、日常的に摂取したいですね。